アカデミズムとマニエラ

アカデミズムとマニエラ
私は飲み屋のおねーさんも好きだがアカデミズムも大好き

今は、電車が嫌いなので軽四輪のチビ車(エコカー<爆>)で通勤している。

若い修業時代に大阪の設計事務所に勤務していた。京阪電車で通っていた。田舎の地方都市(博多)から出て来た小生(野猿)にさえ、何となく大きな都会のくせに、ホントーに田舎臭いオオサカは馴染めませんでしたが(爆)、とりあえず何より驚いたのは電車の中に必ずと言っていい程(記憶が濃くなっているかもしれない)・・「独り言」をぶつぶつ話すおっさんやおばさんが乗っている事が驚きだった。当時は大学を卒業したばかりの若者なので、私自体も世間の事をまだ知らないという事もあったが、「オオサカは病んでいる」と思っていた。きっと都会がこの人をこんな風にしてしまったんや。都会の孤独がこうしてしまったんやとね。今はもうそうは思っていません。オオサカの人は元からそうなんや。そういう人たちなんや。と思っている(爆)。きっと一人ぼけ突っ込みでもしているんや(爆)。

建築士たちの集まりも面白くない(爆)。話題狭いし、融通効かないし、同業者の集まりの中に明日の日本の希望の光は見えない(爆)。なんでこんなに技術者って話題が少なくて、話べたで、頑固者が多く、固まった感じの人が多いのだろう。レオナルドダヴィンチを見たまえ(爆)。みんなあのような総合的芸術家になろうよ。でも「建築」そのものは面白い。「建築」の世界は、世界へ目を向けて様々な歴史的事実、歴史的変遷、時代の権力と建築の関係など考えたり研究したりすると、現代の建築はとても民主的な時代に入っている事が解るし、多様な思想や社会を反映しながら多様性に満ちた段階に入って来ている事がわかる。建築は技術の部分だけではなく進化しているのだ。もともと建築は「技術の総体」ではなく「技術を背景にした思想の総体」である事がここで解る。

ヴィトルヴィウス


紀元前1世紀頃のローマの建築家ポッリオ・ヴィトルヴィウスは、著書「建築論」のなかで腕を伸ばした人間は円と正方形の両方に正しく内接することを発見。レオナルド・ダ・ヴィンチは感銘を受けて左の図を描いたと言われています。

紀元前1世紀にすでに建築家は存在していました。

私たちは2000年あまりが過ぎた世界で何か新たな仕事が出来ているのでしょうか。

もちろん今でも、建築が消費社会の典型的な記号消費の例になっている事もある。例えば、中国の富裕層の方々は「西欧的」なものを建築の中に望んだりする事が多くあります。それはかつて日本もたどった道なのだが「西欧的デザインコード」の中に「ステイタスモード」が含まれており、富裕層はそのコードを「消費」することによって自分がその中に入り込むという、なんとも中国国内にいながら社会主義的でない消費行動を目指す事があるのです。これでは建築は本来の意味を発揮する事は出来ず、消費社会の中でただの消費物となっていくのです。崩壊しつつあるとも言われていますが、今中国バブルの中で好まれているという豪華マンションのデザインなどがまさにそれです。死語になりましたが「成金趣味」というコトバがまさにに端的に示す「記号消費」が建築の世界でも起こるのです。

一方で、長い年月の間に多くの建築界の優秀な先人があらゆる建築のフィジカルな面や、社会的な面を研究し、大きな幾層もの束になった「建築学」ともいうべきアカデミズムの巨塔を築いて来ました。日本の建築アカデミズムは基本的に「学究の世界」にしか存在しないように思います。つまり平たく言うと「大学」にしか存在しない。世間では建築は単なる「経済活動」でしかないからだ。しかし私が切に願うのはそのアカデミズムを守り通して欲しいのだ。世間では「経済活動」にしかなり得ない「建築」も、その多くは「藝術と技術」「理論と感性」「社会性とプライベートの両領域の社会学」などに深く根ざした世界であるから、「大学」という場所でその醸成を行い、守り、後世に伝えその学位の価値を守らねば社会に出て行った建築を目指す者たちのその足元が揺らぎかねない。とりあえず若者もアホ大学の「建築学科」に行かなくていいから、「学究の徒」の方々にはアカデミズムを守り続け進化させて欲しい。

個人的には、社会の中の一つの法人としての経済活動の中で(経済活動でしかあり得ないが)、ソーシャルビジネスとして建築を捉え始めたらどうだろうと考えている。「私どもが建築を造る事」と社会との関係を見据えながら、もう一度我々の立場を明確にして行きたいと考えている。

本日はまだ結論のない「目指すべき建築の世界、アカデミズム保護」試論プロローグでした。
飲み屋のおねーさんの話は次回、「おねーさんのいる飲み屋で消費されているものは何か」を推察します。そや、マニエラの話も行き着かなかった。それも次回ということで・・・。

archimetal.jp