応急仮設住宅_特設WEB(棲息論として)
どのように生き続けて行くか。建築家としての提唱。
私どもの、応急仮設住宅の概念
東日本大震災が発生し、国難的災害に対応するための「知恵」が今必要とされています。いろいろな立場で今出来る事を行うというのが国民の最大努力の目標であろうと思われます。私どもは「建築」の世界で生きて来ました。したがって建築を通して出来る事を行うのが自分たちにプロフェッショナルとして可能な事です。「応急仮設住宅」は我々の通年のテーマであったため、様々なタイプの供給の研究を行って来ていました。ISOコンテナサイズのユニット建築については様々な利用方法があり、仮設住宅などもその利用方法の典型的な例です。供給体制についても国際的な環境を使って行う体制ですから、国内で混乱があっても製造が可能なものとなります。
「地震」は建築の世界では一般的に扱われるテーマですが、「津波」に関しては日常的には扱うことは建築の世界ではありません。ある意味手抜かりのある部分という事になりますが、それに対抗できる強度を持たせるにはあまりにも経済的負担が大きく、その危機に対する地域的ロケーションが決して一般的ではないという事で、特に今までは建築そのものの中ではテーマになっていなかったのかも知れません。これからは、その脅威が考えられるロケーションでは考慮に入れていかねばならない事を思い知らされる事態となりましたが、建築の問題なのか「社会資本部分の問題」なのかも議論が必要でしょう。
住居は「安心」や「生を育む場所」です。商業施設と違って経済的生産はしないものの「生きる勇気」を育む場所です。つまり太古よりヒトは「住処」は非常に大切な場所で、雨風、寒風から身を守るシェルターとして機能してきました。奪われた命は還らないのですが、今ある命を守る空間を一刻も早く取り戻さねばなりません。そのために、そのような非常時のために準備されているのが、「プレハブ建築協会」が主体となって供給する「仮設住宅」があります。プレハブ工法で供給できる住居を「政府」の指示で、業界の必要に先んじて、供給する体制が組まれています。
今回の東北関東大震災の激甚なる災害は歴史的にも未曾有のもので、その仮設住宅供給の体制だけで充分な対応が出来るものなのか非常に憂いが残ります。我々はその危機的状況に対して非力ではありますが、我々に出来る事をここに記しておこうと思います。我々が提供できるものは、我々が積み上げて来た「知恵」と「生産体制」だけとなりますが、もし何かの役に立てる部分があれば努力は惜しみません。我々が協力可能なものは、「耐震力に優れた重量鉄骨の居住空間を非常に短い工期で設置及び撤去が出来るシステム」となります。余震がいつまでも続く大地震後の地域では「大きな耐震力」がある居住空間は「安心」という大きな勇気を作り出す事が出来ます。我々がお手伝い可能な世界は「国家」の誘導がないと進める事は出来ません。土地やインフラがからんで来るからです。すすんでその事を「国」に提案はさせて頂きますが、多少なりともお手伝いでき、役に立てる事を望むばかりです。
2011/03/13
生産供給可能な居住空間
ここ東京でも、惨事から3日めの週明けの今日(2011/03/14)、既に流通の混乱や生産の現場の混乱から建築資材の中でも到着が遅れ始めたものがあります。我々の根幹にある「構造体」や「主要な骨組」は中国の先進的工場で生産されるため、構造体や主要な骨組みに関しては国内事情の影響を受ける事はありません。一刻も早く供給と手当が必要な「住空間」に関して下記のものは供給が可能です。
これは実際に政府の予算が付けられる範囲を、あらゆる生産の状況を考えながらコストダウンした結果導き出したプランです。SUA_systemの特徴としてそのサスティナブル性を発揮出来るよう計画されています。「仮設住居」としての役目を終えたら、地域の活性化のさらに一助、地域の再生に繋がるように、廃棄処分ではなく「アップグレードして永住住宅として移設設置出来る」というシステムなのです。払下げなどをしてもらえたら、また働く事が出来る構造体といえます。
ISOコンテナサイズ建築の特徴
さて、コンテナサイズの建築用のユニットとして開発された当社のフレームは、船に積み、トラックに乗せ世界中に運ぶ事が出来ます。コンテナのロジステイクスが使えるからです。この特徴が応急仮設住宅として、画期的な親和性を持つ事になります。この場合のコンテナモジュールの選択は20Feetです。4トントラックでの搬送も可能なので、一般的建築工事が出来る場所であればどこにでも入って行く事が出来ます。繋ぎ合わせて「連棟型」にも出来、仮設の簡単な基礎であっても強力な耐震性、耐風圧を実現します。日本のように「震災」の多い国では応急仮設住宅にも当然のように「耐震性」が本当は求められます。避難した応急仮設住宅で余震に耐えられないようであっては「被災者の心の支え」にすらなれません。
多くの被災者たちのとりあえずの「避難所」生活はとても厳しいものがあります。もちろん、とりあえず身を寄せるところがある事は一つの勇気ですが、そこへ身を寄せる期間は出来るだけ短い方がいいに決まっています。体力的にも、精神的にもチカラを奪われてしまう環境でしかない事は皆さんもよくおわかりになるでしょう。多くのボランティアの方々などが避難所生活を助けてくれる活動などをし、被災者の負担を少しでも少なくしようとする努力を惜しまない日本になりましたが、長くこの空間にとどまる事は、人々から「生き残った元気」を消耗させる事になってしまいます。
次の段階「応急仮設住宅」で失った日常への復帰を目指し、生きるための糧を得る「生活再建」のフェーズに入って行くための「生活空間」が本来の「応急仮設住宅」という事になります。東日本大震災は、災害のダメージの大きさや、環境の条件のために「素早い事がいのち」である応急仮設住宅の建設を拒む状況が立ちはだかり、多くの人にまだまだ避難所生活を余儀なく強要する結果となっています。今回の災害はたとえ応急仮設住宅の建設が決まっても、まだまだ続く大地震の影響である「大きな余震」によっても建設を阻まれているところも多いのです。
コンテナモジュールによる当社のシステムは「基礎」より上の部分で既にラーメン構造(剛構造)が成立しているために、たとえ基礎から脱落しても上部のボックスラーメンは健全です。きわめて「地震力」には強い構造で、震災の後の応急仮設住宅としては「住人を守るシェルター」として心強い空間なのです。

震度7強に耐え、運搬可能で、超断熱筐体が暑さや寒さからも住人を守ります。(石巻:建設中)
ユニットを追加すれば一般的な定住型住居にもアップグレードできます。
株式会社シルエット・スパイス 代表取締役 大屋和彦
●関連WEBで「震災以後」の建築の概念変化を報告。
After The 「3.11.Tsunami」 Society
3.11の津波を超えて目指す社会(Link) by silhouette spice & Co.
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